聖書 マルコによる福音書10.32-45
「人の子は仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである。」(45節)
主イエスが、いよいよ十字架に付けられる日が差し迫ってきた、そんな緊迫したある日に、兄弟である二人の弟子が主イエスの前に進み寄ってきて一つのお願いをした。「栄光をお受けになるとき、わたしどもの一人をあなたの右に、もう一人を左に座らせてください。」要するに、自分たち兄弟を、神の国の右大臣、左大臣にしてください、と懇願しているのである。いよいよ終わりの日が近づいてきたという差し迫った時に人間が考えるのは、まさにこのようなエゴ丸出しの望みなのである。
これに対して主イエスは、「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、いちばん上になりたい者は、すべての人の僕(しもべ)になりなさい」と言われたのである。つまり、神の国では、奴隷のように皆に仕える者こそ、一番偉い者なのだ、と言われたのである。この世で最も低い者が、神の国では最も偉い者となる。天地がひっくり返るような革命が起こるのである。
そして、最後にこう言われた。「人の子は仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである。」そう、ここにこそ、神の国で最も偉大な者の姿があったのである。神の国で、主イエスの右、左に座りたいと願うならば、このような者になりたいと願うべきだったのである。
明日は主の日、子どもの日合同礼拝である。幼い子どもたちから年輩の方たちまで、一つになって、互いに仕え合い、自分を献げ合って愛に生きる交わりが与えられるように、またそのような教会として成長していけるように、祈る者である。
祈りに覚える人 M・N姉
祈りに覚える教会 高松教会 香川県高松市 村上貴志牧師 村上有子教師http://takamatsu-church.com/)
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